【ずっと会いたかった人】フランス家庭料理の教室が人気の料理家・サルボ恭子さん(1/4)

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2020.12.17

フランス料理はむずかしい……そんな思い込みを払拭、家庭料理をぐっと身近にしてくれたのが、サルボ恭子さんだ。料理本や雑誌、Instagramを見ては憧れていた、サルボさんのアトリエに会いに行ってきました。

※今回から4回にわたって、サルボ恭子さんのお話を伺います。サルボさんプロデュースのリネンエプロン&トーションのプレゼントも!

――レシピ本の『フランス共働き家庭の2品献立』、とっても評判がいいですね。
基本、前菜とメインがフランスの一般家庭の食卓です。サラダだけの時もあれば、買ってきたものを組み合わせるのも当たり前。週末は、家族や友人と一緒に食事を楽しみますが、30分以内に作れるもの。デザートやチーズをつけても、品数を並べるというより「一緒に食事を楽しむ」ことが優先なんです。
――それでいいのだと、ほっとした女性も多いです。
フランスではほとんどの女性が仕事をもっているので、毎日帰宅して一から料理をすることがない。だからといって、女性が罪悪感を抱くことはありません。だいたい「罪悪感」という言葉もないのじゃないかしら(笑)。
――罪悪感がない! 気持ちが軽くなりますね。
でしょう? 自分を犠牲にすることが愛ではないのです。個が大事だから、まず自分がハッピーでいることが基本。そうでなければ、誰かを愛することもできないと考えるんですね。暮らしていくうちに「フランスの家庭料理ってこんなに気取りがないのだ」と、魅力に惹かれていったような気がします
教室でも人気のテリーヌキッシュ(レシピは記事の最後に紹介)。「おいしいと言ってくださる顔を見ると、いちばん力になります」。パープルのトーションはエプロンと共にプレゼントに。
――本場でプロの料理を学んだサルボさんにとって、フランス家庭料理の魅力を教えてください。
フランスって、小さな国が集まってひとつになった国です。だからでしょうか、プロヴァンスでもリヨンでも、郷土色を大事にしていて、それぞれの地方が小国のようなプライドがあります。ですから家庭料理といえば郷土料理、地方料理。風土に合っていて土臭く、シンプルな田舎料理がフランス料理なんです。
――そもそも、なぜフランス料理だったのですか。
貿易関係の会社員でしたが、20代半ばで自分の人生を考えざるをえなくなって。本当にしたいこと、好きなことは何か? 自問して出てきた答えが「食べること」でした。実家が代々続く日本旅館だったこともあって、親族は皆、食いしん坊で、祖母や母、叔母たちも料理上手。よく外食もして、食についてことあるごとに鍛えられてきました。会社をやめて、フランス料理を教えていた叔母のところで学び始めたのですが、迷いは一切ありませんでしたね。
――その後、本格的に学ぶために渡仏。選択はいつもご自分で?
遠い先まで見通すことはないけれど、「これだ!」と思うものはわかりました。そうやって選んで、「今だ!」とつかまえる。感じたことを信じて続けてきましたが、正しかったと思います。
――帰国後、ご結婚。
フランス人の夫、セルジュには小さな子どもが2人いましたし、家庭に入ろうと決めたのは、いつものように「直感」に従ってのことでした。その後、料理家のアシスタントをしていましたが、「料理を教えてほしい」という声が上がって、夫が「自宅でやってみたら?」と背中を押してくれたこともあり、料理教室を始めたのです。
今は、自宅とアトリエを分けた。アトリエは、料理教室でもあり、夫のセルジュさんのフランス語教室でもある。
――教室を始めて12年になりましたね。
オフィシャルに宣伝もしないのに、こうして続けてこられたのは、通ってくださっている皆さんのおかげですね。どんなに忙しくても夕方6時には家族4人で食卓につく……それだけは守ってきましたが、家族の協力なしでも続けられませんでした。今は子どもたちも独立して、レシピのことばかり考えている毎日です(笑)。
――サルボさんにとって「おいしさ」って、何ですか。
……何でしょう。ずっと自問しています。私が感じるおいしさとレシピを見て作ってくださる方のおいしさは違います。食材や環境、食べる人の体調、感情によっても揺れ動くもの。ではどうすればおいしく感じることができるのか、考えて、心を尽くすだけです。自分のためだけのおいしさならば、実は、とてもシンプルなもので満足してしまいます。たとえば塩だけ……というように。
――本当にシンプルなのですね。
はい。それでおいしければ、充分です。教室も、このスパイスとこの手順を加えればプロの味になるのだけれど、私はあえてそぎ落としています。そのレシピの後ろに隠れていることをお話してから、皆で作ることにしています。ふだんあまりおしゃべりじゃない私が、この時間だけは一人でたくさんしゃべっています(笑)。
切った断面も楽しく、パウンド型からはみ出したパンも、耳のように見えてアクセントになる。
――今回、プレゼントにもなった美しいエプロン&トーション・クロスができました。お作りになった理由は。
今つけているグロッシーブラックのリネンエプロンがそうです。麻の専門店、リネンアンドデコールとのコラボ製品で、料理を楽しむツールのひとつになってくれればと。毎日使うものですから、身に着けて心地よく、丈夫で使い勝手もよく、美しいものがほしかったんです。
――丈も長くて、たっぷりです。
長い丈は便利ですよ。男性もつけられます。
――エプロン1枚に、トーションとクロスのセット。トーションって、日本ではなじみがないのですが、どう使えばいいのですか。
厚手の麻のトーションはすごく便利で、日本の家庭でも使ってほしいと、ずっと思っていました。ミトンでお鍋やお皿をテーブルに出すのは、私は好きじゃなくて。しょっちゅう洗えないので汚れも目立つ。その点、厚手のトーションはミトン替わりに使えて、洗うのも簡単です。
――焼いたパウンド型も、そのまま持てますね。
たった1枚の布なのに、機能的で実用的。使っていて気持ちがよくて、キッチンと食卓とを行き来するツールとして、料理も引き立ててくれます。しかも、おしゃれ。美しさもおいしさのひとつです。クロスは食器を拭いたり、サラダの水切りをしたり、スクエアで使いやすいのです。
2色のエプロンと、サルボさんが手にしているのがクロス。パープルの布がトーション。
――「美しい」という言葉が出ましたが、美しい人って、どんな人でしょう。
嘘偽りのない「個」がにじみ出ている人、でしょうか。フランスの女性は、誰かと比較することがない。自分のチャームポイントや自信のあるところがわかって、いつも堂々としている。そんなところがいいなと思っています。
――サルボさんの、「きれい」の優先順位ってどのくらいですか。
考えたことがなかったです……。私は料理人です。料理が主役の、黒子ですから、「きれいでいること」は、実はまったく気にかけていないんです。メイクも眉を描いてマスカラだけ。基本ノーメイクですし。ただ、自分の写真を見てよくびっくりします(笑)。いつの間に? と。妹にはよく言われます。もっと気を遣いなさい。生徒さんに失礼よ、と。
――どんなお手入れをしていますか。
手順が少なくて、使い心地がよいものは続けられますね。デルメッド プレミアム ローション、エッセンスは、シンプルなところが気に入っています。成分配合が高いことが使っていてわかるので、うれしいです。
左からデルメッド プレミアム ローション、エッセンス。朝は、この2アイテムにUVベイスが加わる、シンプルなスキンケアが気に入っている。
商品

ハリと美白のセット

プレミアム 3品セット

【情報】医薬部外品 (全品) 商品番号 350 

〈セット内容〉

・プレミアム ローション [現品] 200mL

・プレミアム エッセンス [現品] 90mL

・プレミアム UVベイス [現品] 30mL(SPF35・PA+++)

通常価格18,700円(本体価格17,000円)

公式サイトで購入

テリーヌキッシュのレシピ紹介
材料(作りやすい分量=8x16x8cmHパウンド型1台分)
サンドイッチ用食パン(耳なし)5枚
玉ねぎ1個=270g(薄切り)
ベーコンスライス60g(細切り)
いんげん細8本(薄い小口切り)
サラダ油大匙1
塩小匙1/2
胡椒適量
卵6個
生クリーム50mL
パルメザンチーズ(すりおろし)20g
ピザ用チーズふたつまみ
作り方 
①パウンド型にオーブンペーパーをしき、パンを長い2辺と底に敷きつめる(長い辺のパンは1.5cmぐらいに型から飛び出すように)。
②フライパンに油と玉ねぎ、塩を入れて中火で炒め、しんなりしたらベーコンを加えてさらに炒め、玉ねぎに軽く色がついてねっとりしたらいんげんを加え、2分炒めて火を止め、胡椒をふる。
③ボールに卵を割りほぐし、生クリーム、パルメザンチーズを加えてよく混ぜ合わせる。
④①に②を入れ、③をそっと注いで表面にピザ用チーズをふる。オーブンを200℃に予熱して40分焼く(中央に竹串をさして液体がつかなければ焼き上がり)。荒熱が取れたら型から出して切り分ける。

●第2回は12月24日公開。サルボ恭子さんに、人生の転機を語ってもらいました。

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サルボ恭子(サルボ・きょうこ)料理家

老舗旅館の長女として生まれ、料理家の叔母に師事した後、渡仏。パリの料理学校で料理と菓子を学び、「オテル・ド・クリヨン」のメインダイニングで研鑽を積む。現在は日本と台湾で料理教室を主宰するかたわら、雑誌やTVなどでレシピを公開。洗練された家庭料理にファンが多い。子どもたちは独立し、フランス語教室を主催する夫と両親と2世帯で暮らす。『おもてなしは一点豪華主義でいい』(誠文堂新光社)『フランス共働き家庭の2品献立』(立東舎)など著書多数。

facebook @kyokosalbotofficial
Instagram @kyokosalbot

撮影・小松勇二 ヘア&メイク・レイナ 構成と文・越川典子

サルボ恭子さんデザイン「NOTRE TABLIER(ノートル・タブリエ)」 リネンエプロン&トーション&クロスのセット(2万2000円 税別)を2名様にプレゼント!

「私たちのエプロン」と名づけられた、このエプロンセット。リネン(麻)専門のリネン&デコールとサルボ恭子さんがコラボレーションして実現。グロッシーブラック・アイスグレの2色のエプロン1枚に、トーション(アームタオル)とクロスがセットになっている。「エレガントで美しく、使い込むほどになじんでいくリネンで作りました」(サルボさん)。トーションの色はキッチンでも食卓でも映えるパープル。クロスはグレーとネイビーのピンストライプ。下記オンラインショップにて予約がスタートした。サルボさんによる、3品で完成する簡単おもてなしレシピつきです!(色指定はできません)
https://www.linenanddecor.net