会いたかった人

【ずっと会いたかった人】「あるとうれしいもの」を作る、料理研究家・内田真美さん(4/4)

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2020.4.9

好みの味を追究していくと、「私だけのレシピ」「私だけのルール」ができると、料理研究家・内田真美さん。そんな内田さんちの「あったらいつもうれしい」ものを聞きました。保存食とは違う、果物の食べ方だったり、簡単にできる調味料だったり。ふだん食べているものをもっとおいしくしてくれるものでした。

どんな家庭料理で内田さんは育ったのでしょう。
長崎県で生まれ育っています。白身魚や青魚がおいしい土地です。実家が仕出し屋でしたので、幼いころから台所に入ってはお味見。おいしいものは実家で知りました。皆、おいしいものが好きで、食事しながら「次の食事は何にする?」と話すような家族でしたね。月に一度は両親の友人たちが集まって大パーティ。その会では、今度はふぐを食べに行こう、次はイノシシにしようと話していて、ですから私は「食」がとても大切なもので、それが当たり前と思って育ったんですね。そのせいか、小さいころから料理本を読んでは、空想していました。オランデーズチーズって何だろう? ポムフリットってどんな味? アラスカではアザラシを食べるの? とにかく、「知らない食べ物」を知りたかった。「しくみ」が知りたいんですね。どこから生まれたのか。どう発展したのか。なぜ今の形、味になったのか。
『カロリーヌとゆかいな8匹』シリーズが大好きだった。プラハに初めて行ったときは、「これがアップルシュトゥルーデルなのかと感動しました」。
内田さんがよくお作りになる手作り調味料を教えてください。
私は、料理と料理の「境界線」が気になるんです。シンプルに素材を生かした料理を複数作って、皿で少しずつ混ぜ合わせながらできる味、食べ方が嫌いじゃない。口の中で味がリレーして、その中で完成された味になる。その組み合わせを考えるのが好きなんです。ですから、味を”調整”するものたちが「あるとうれしいもの」ですね。毎夏に作るのは、青唐辛子の醤(ジャン)です。ペースト状にした醤は「翡翠醤」。発酵して冬においしく食べます。梅やかりん、ゆず、きんかん、洋ナシなども、そのときどきでシャンパンビネガーに漬けておきます。保存食を作るのではなく、いつもの食事をおいしくしてくれるもの、それが「あるとうれしいもの」です。
左写真・左から、唐辛子の酢漬け。右は、生梅をシャンパンビネガーで漬けたもの。たくさんは作らない。「200mlくらいが飽きずに使える量です」と内田さん。右写真・2つとも唐辛子の醤をペースト状にしたもの。夏に仕込み、冬まで発酵を待ち、鍋物や和え物、汁物に使う。
おすすめの「あったらいいおやつ」を一つ、教えてください。
いちご、4月には小さなものが安くたくさん出ますね。たっぷり買って、きび砂糖でマリネしておくといいですよ。バニラビーンズを入れておくと、さらにおいしくて、生のいちごより食べやすくなります。冷蔵庫にあると娘はよろこんで食べています。秋になったら、栗を茹でて、バターを加えてペースト状にするんです。この栗バターは、冬中楽しめます。
いちごを半分に切り、きび砂糖とバニラビーンズを加えて混ぜ合わせる。器に入れて、冷蔵庫で2,3日保存ができる。
料理を作るとき、いちばん大事にしていることはなんでしょう。
おいしさはもちろんですが、私にとっては「清潔感」はとても大事ですね。料理もですが、自分自身も、と思っています。料理教室をしていても、お客様をもてなしていても、とくに手は目立ちます。ですから、爪はいつも短く手入れしていますし、できればつややかさを保っていたい。毎日水仕事をしていますから、どうしても手は荒れてしまいます。今使っているデルメッド 薬用ハンドクリームは、しっとり守ってくれるのにさらっとして、とても気に入っています。
ほのかな香りがリラックスさせてくれる。「すぐに消えるので、料理のジャマをしないのがありがたいですね」と内田さん。
https://www.dermed.jp/item/bodycare/index.php

●次回は、ヴィンテージの布でエプロンを作る「エプロン商会」の滝本玲子さん、市村美佳子さんが登場します。お楽しみに!

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内田真美(うちだ・まみ)

料理研究家

長崎県生まれ。夫と娘の3人家族。雑誌や書籍、広告などで活躍。20年以上台湾に通い、自分で確かめた味、確かめた場所をガイドする『私的台湾食記帖』『私的台北好味帖』が好評。他にも『最後にうれしいお菓子たち』『洋風料理 私のルール』など。今年、新刊刊行予定。

Instagram @muccida

撮影・青木和義 ヘア&メイク・広瀬あつこ 構成と文・越川典子

プレゼント 内田真美さんおすすめのガラスポットとお茶のセット

抽選で2名様に、内田真美さんが愛用している、繊細で美しいガラスポットと中国茶をセットしてプレゼントします。ご友人でもある武内由佳理さん(TEALABO.t)のオリジナルガラスポット(22,000円)とセレクト茶葉「中国紅茶/金駿眉」「台湾烏龍/阿里山蜜香烏龍」(各2,160円)のセットです。お茶が開き、美しい色に変化する様子を見ながら、お茶の香りと味をお楽しみください(何煎か淹れることもできるので、変化も味わえます)。このお茶に合うお菓子も探すのも楽しいです。