【メンテナンスごはん】セージの薄焼きショートブレッド 混ぜるだけでおいしく出来るイギリス菓子
温かいお茶がおいしい季節です。
お茶のお供と言って、パッと思い浮かぶのは、粉の風味がおいしいイギリス菓子。
なかでもショートブレッドは、基本材料が粉、砂糖、バターとシンプルなうえに、混ぜるだけと作り方も初心者向きです。
生地を薄めにのばし、「薄焼き」にしてサクサク感を増量しました。
ショートブレッドにハーブを入れると、香りがよく風味も増して、さらにおいくなります。
今回はさまざまなよい効用が期待できて、バターと抜群に相性がいいセージを刻んで入れました。
フォークでお好きな模様を付けるのも楽しいですよ。
食材はこちらです(調理時間:20分)。
【材料】(直径16cmの円形1枚分)
セージの葉(生) | 5枚 |
無塩バター | 85g |
【A】 | |
薄力粉 | 150g+打ち粉用 少々 |
粗糖 | 50g |
塩 | ひとつまみ |
◎バターは冷やして角切りにする。
◎ドライセージを使う場合は、小さじ1弱を入れる
◎有塩バターで作る場合は塩を省く
●さあ、作ってみましょう。
1 セージの葉は、茎を取り除いて粗いみじん切りにする。
2 ボウルにAを合わせて漉し網でふるい入れる。手でつまむようにして、パン粉のようになるまで混ぜる。
3 パン粉状になったら、1のセージを加えて全体に散らばるように混ぜる。
4 成形する。パン粉状になった3を、両手で押し付けて圧力をかけて、ひとつの生地にまとめ、クッキングシートを敷いた台に移す。打ち粉をふり、めん棒で直径16cmに丸くのばす。
5 クッキングシートごと、天板に移す。膨れ防止のために、フォークの先で生地全体に穴をあける。生地のふちにフォークの歯の底面をそっと押し付けて模様を付ける。
6 ナイフで8等分に切り込みを入れる。天板ごと冷蔵庫で20分間冷やす。冷やしている間に道具を洗ったり、オーブンを170℃に予熱しておく。
7 6の天板をオーブンに入れ、薄く色付くまで20分焼く。熱いうちに切れ目に添って包丁を入れ、生地を切り離す。天板のまましばらく置き、粗熱が取れたら、ケーキ網の上で冷ます。
紅茶のベストフレンドは、ショートブレッド!
ほのかなセージバター風味にほっとする、絶対おいしい組み合わせです。
セージはシソ科の植物で原産地は地中海です。ポリフェノールの一種・カルシノン酸を含むため、抗酸化作用や抗菌作用を持ち合わせています。料理の調味としては、お菓子はもちろん、鶏、鴨、羊、豚、魚介類、スープやパスタ等、素材を選ばず多岐に渡って使われています。セージ成分は、ほら、こちらの商品にも配合されています。
福田 里香(ふくだ・りか)
お菓子&料理研究家
1962年生まれ。武蔵野美術大学卒業。果物の専門店・新宿高野に勤めたのち、独立。漫画への造詣が深く、作品に登場するフード(食べ物)表現を考察した『ゴロツキはいつも食卓を襲う フード理論とステレオタイプフード50』(太田出版)は注目を集めた。フルーツを使った独創的なスイーツや料理にも定評があり、雑誌でフードコラムを担当するほか、『新しいサラダ』(KADOKAWA)、『いちじく好きのためのレシピ』(文化出版局)など著書多数。民芸にも詳しく『民芸お菓子』(エイ出版)がある。
Instagram @riccafukuda
撮影・青木和義
料理作成、写真と文・福田里香