会いたかった人
【ずっと会いたかった人】パン屋&パン教室「kuboぱん」の久保輝美さん(4)
「kuboぱん」では、日々さまざまなイベントが開催されています。パン教室はもちろん、料理教室、養蜂家による採蜜体験、オリーブオイルの会、作家の個展など、どれも参加してみたいと思う企画ばかり。そんな中、店主の久保輝美さんともっと話したい!と思う人が増えていき、自宅の一室を使って新たなサロンを始めたとか。どんな時間が流れているのでしょうか。(※現在は閉店。2021年から北海道で活動予定。)
- 「kuboぱん倶楽部」というサロンを始めたそうですね。
- サロンといっても、昼下がりに集まってくださった方と一緒におやつを食べながらお話しするだけなんですよ。夏から始めたばかりなのですが、みんなで小さなパフェを囲んでおしゃべりしました。サロンでは、kuboパンにはないルールがひとつだけあります。「ネガティブはやめよう」ということ。ちょっと元気がなかったり、パワーがほしかったりする方もいらっしゃるので、ステキな話や感動した話を共有することで、ちょっとでもポジティブになってもらいたいと思っています。人と話をすると、自分が何をネガティブにとらえているのかがわかるので、「価値観が変わった」という意見もいただきました。デザインや製本など紙のお仕事をするhaseさんと「紙のワークショップ」を開いたり、オオカミのぬいぐるみ作家・黒田有里さんの個展を開いたりと、いただいたご縁をつなぐ場にもなっています。
- Instagram「#言葉のメモから」でポジティブな言葉を発信する理由は?
- 私自身、たくさんの「言葉」に救われてきたので、言葉の力を信じているんです。幼い頃、両親が厳しかったこともあって、自己肯定感が低いまま大人になってしまい、本来はネガティブなんです、私(笑)。kuboぱんを始めた頃だって、実は不平不満ばかり言っていました。どうしてこんなにうまくいかないのだろうと思っていた矢先に、マザー・テレサの言葉に出合いました。
- 思考に気をつけなさい
それはいつか言葉になるから
言葉に気をつけなさい
それはいつか行動になるから
行動に気をつけなさい
それはいつか習慣になるから
習慣に気をつけなさい
それはいつか性格になるから
性格に気をつけなさい
それはいつか運命になるから - それからですね、自分を変えたいと思うようになったのは――。
- どんなふうに変わっていきましたか。
- まずはグチを言うのをやめるために始めたのが、ブレスレットのつけかえでした。ネガティブなことを言ったら、ブレストレットを右から左へ。また言ってしまったら、左から右へ。おまじないのようなものでしたが、続けているうちに発する言葉が変わっていきました。今では、ブレスレットがなくても大丈夫。私だけでなく、お店や教室に集まる人も変わりました。イベントで主催者に「kuboぱんさんのお客様は気持ちのよい方が多いですね」とほめられたときに、はっとしました。うまくいかない原因は、誰のせいでもない。自分自身にあったんだなと。
- 今、ポジティブに過ごすために続けていることはありますか。
- とにかくたくさん本を読みます。哲学書や脳科学者が書いた本が好きですね。気になることが書いてあったら、線を引いて。スマートフォンのメモアプリに心に響いた言葉をどんどんストックしています。テレビや映画、ラジオ、音楽、そして出会う人たちの言葉にも敏感になりましたね。前向きな言葉は、悩みこむ自分を救い上げてくれるんです。それは、優秀な化粧品が肌や髪を健やかに導いてくれるのと一緒。ここ数年、頭皮の乾燥がずっと悩みだったのですが、デルメッド ヘアエッセンスを使い始めてから、頭皮も髪もしっとりするようになりました。肌や髪が元気だと、気持ちも元気になりますよね。ポジティブな言葉が自分に一層しみ込んでいく気がします。
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久保輝美(くぼ・てるみ)
埼玉県さいたま市浦和区にある築40年の店舗で営んでいたパン屋&パン教室「kuboぱん」で、大人気のベーグルを販売するとともに、パン教室、イベントや企画展示会、ワークショップなどを開催。久保さんの「お話」が話題となり、予約のとれないイベントも多かった。店舗は2020年6月をもって閉店。2021年春に北海道に移住し、あらたな試みをスタートさせる予定。詳しくは下記から。
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撮影・青木和義 文・高橋顕子 構成・越川典子