フリーランスのウェディングプランナーとして高い評価を得てきた黒沢祐子さん。一昨年の秋、神奈川・鎌倉へ引っ越し、プライベートなオンラインサロンを開いたと聞きました。肩書も、ウェディング・ライフスタイルプロデューサーとなり、あらたな活動の広がりができたようです。そのお話、聞きたくなりました。
※最後に、黒沢祐子さんが愛用しているアスティエ・ド・ヴィラットのパフュームキャンドルのプレゼントがあります。
- ――東京から鎌倉にアトリエを移しましたね。
- 2020年11月に神奈川県・鎌倉に引っ越しました。それまでは、ずっと東京の「港区女子」でしたから。タワーマンションに住んで。7センチ、9センチのヒールで走っていました(笑)。きっかけは、コロナ禍ですね。パートナーとも別れ、一人で過ごす時間も長く、生き方を考えざるをえなかった。以前は、毎日のように集まりに顔を出していましたが、ふと「なぜ、私は、ここにいるのだろう」と思うことも。もしかしたら私、あまりハッピーじゃないかもって気づいたんです。そんなときですね、郊外に越した友人宅を訪れて、ゆったりした暮らしを見たのは。2か月後には、鎌倉に住む! と決めていました(笑)。
- ――すごい行動力です!
- 即断、即決。気持ちの動くほうに行動して、今まで間違いがなかった。今回も、迷いはなかったですね。
- ――1日の過ごし方を教えてください。
- 前の晩、何かあってもなくても、夏は朝5時に、冬は6時に起きます。カーテンを開けて白湯を飲み、お香かキャンドルを焚いて、花の水を替える。海辺をウォーキングしたりランニングしたり。朝日を見ながらです。帰宅後に朝食。お風呂に入って、じっくり体を温めます。何がうれしいって、朝日を見られるのが、この土地ならでは。この間まで7時だったのが、今日は6時30分。季節が確実に移り変わる。その変化を感じられるのが、楽しい。
- ――考え方も変わりましたか。
- 友人からよく言われます。祐子さん、鎌倉に住んでからやわらかくなったね、と。自分でも感じます。まず、食べ物が変わりました。実家から分けてもらったぬか床を大事に育てています。食材もオーガニックになったし、手作り味噌も仕込んでいます。ていねいな暮らしといばるつもりはないですが、発酵食品を作る過程で、時間をかけることの意味も分かった気がします。
- ――ライフスタイルをプロデュースするという新しい仕事も始めましたね。
- コロナ禍が続いて、ウェディングプランナーとしての仕事が減って、とても苦しかったのだけど、そのおかげでリボーンできたんです。それまでは、「未来」のことを考えていなかったことに気づけた。立ち止まってこそ見える世界があったんです。もともと、ウェディングの仕事から派生して、トータルメイク、スタイリングや写真撮影のアドバイス。個人宅のインテリアや店舗づくりもしていたこともあって、「教えてほしい」と請われることが多くなったんですね。
- ――今までの仕事の延長線上にあるのですね。
- ウェディングプランナーは20年続けましたが、そもそもこの仕事に入るのは、24歳で結婚したときに、「もっとこうしてほしかった」と思ったことがきっかけだったんです。話を聞いてくれていたら、もっと素敵な式にできたのに、と感じていたからです。考えてみたら、私は人の話を聞くのが好き。心の引き出しにしまったものを出してもらって、一緒に考えて、結果を出して、ハッピーになったり、笑ってもらったりが私の喜び。これを誰もが自分でできるようになろう、そういう力を皆でつけようと始めたのが、オンラインサロン「Y‘sroom」なんです。
- ――「Y’s room」が取り上げるテーマの中には、ファッションも。
- このオンラインサロンは、衣・食・住、すべてを取り上げます。1つのことを20年続けてきて感じるのは、暮らしのあらゆる事柄がつながっているということ。何をどう選ぶかで、その人が出来上がっているということ。ファッションも、誰かのために着飾るのではなく、自分のため、自分を上げるためにまとう。そんなことを皆で考えていきたい。
- ――黒沢さんデザインの服は大人気です。
- ファッションは大好きでしたので、トライしてみたいジャンルでした。でも、ブランドは山ほどある。私が作る意味は何なのだろうとずっと考えていました。鎌倉に移住して、東京と行き来することが多くなって感じたのは、シワにならないこと。自分で洗えること。エイジレスであること。体型を問わないこと。シーズンレスであること。そして、エコを考えて、完全受注であること。いろいろなことから「自由になる」服を作ろうと思ったんです。コートドレス、ワンピースを2型、作りました。
- ――このワンピース、誰が着ても美しく見えます!
- そうなんです。小さい子のいるママだったり、自分より年上の方だったり、「こういう服がないかな」と思っていた方たちがすごく喜んでくれたのがうれしかったですね。いくつになっても、美しくありたい。けれども、着飾ったり、濃いメイクを施したりではなく、シンプルさが最も美しいと思っているんです。たとえば、肌も、肌そのものがきれいでいることが何より大事。だから、ちゃんと汗をかく。ちゃんとクレンジングする。マッサージする時間がないので、耳をよく回して血流をよくします。
- ――理にかなっていますね。
- 2022年の私のテーマは「ツヤ」なんです。肌も髪も唇もツヤがほしい。そのために今使っているのは、デルメッド リップトリートメント。すごく優秀です。目元のハリもほしいので、デルメッド アイクリームも。ローマは1日にしてならず。美しさは日々の積み重ねの先にしかない。
- ――美しさって、何ですか。
- 究極は内面かなぁ。生き方の美しさは顔に出てくると思いますね。どういう人でありたいか。そのために行動しているか、キャラクターや雰囲気も含めてね。誰かのために生きていたり、自分らしさを発揮できないでいたり。それでは、美しさは生まれない。私にとって、ゴールは何かというと、自律する人間になっていくこと。未来にジョインしていく姿勢が大事で、こういうことも、オンラインサロンで伝えていきたいと思っているんです。
- ※次回の配信は、4月7日。黒沢さんに、新しく開いたサロンで伝えていきたいことを聞きました。
関連記事
黒沢祐子さん(くろさわ・ゆうこ)
ウェディング・ライフスタイルプロデューサー
大学卒業後、自動車メーカーに勤務。自らの結婚式準備の際、初めてウェディングプランナーという仕事に接したものの、味気なさを感じる。「もっと別のアプローチでこの仕事ができるのでは。」と一念発起。(株)Plan・Do・Seeに入社し、ウェディングプランナーに転身。10年以上現場を経験した後、「より密にお客様と対峙し、パーティを作り出せる環境を選択したい。」との想いから、2008年より会場探しから共にするフリーランススタイルで再始動。2016年には、(株)YUKOWEDDINGを設立。現在までに、およそ1000組ものカップルを担当する。2020年からは鎌倉へ移住。現在はウェディング・ライフスタイルプロデューサーとして活動中。プライベートサロン「Y’s room」を主宰。
Instagram @yukowedding
Instagram @yuko.lifestyle
HP https://ys-room.jp/
撮影・黒川ひろみ ヘア&メイク・吉井めぐみ 構成と文・越川典子
アスティエ・ド・ヴィラットのパフュームキャンドル「Aoyama」「Nara」(各11,220円)を計4名様にプレゼント!
世界各地の街や建物からインスパイアされる香りをまとった大人気のキャンドルは、秘伝の植物に蜜蝋を加えて作った100%天然由来の独自成分が特徴。黒沢さんにとって、アスティエ・ド・ヴィラットのキャンドルは、朝に夜に、リラックスするために欠かせない一品。「Aoyama」は東京・青山。新作の「Nara」は、奈良ホテルから着想を得た香りになっているとか。各2名様ずつ、プレゼントします。どしどしご応募ください!!
※なお、種類を指定することはできません。
アスティエ・ド・ヴィラットのHP https://adv-j.com/collections/candles/Candles