【美容成分レッスン】第9回　シミの原因にアプローチする「コウジ酸」

Q.じわじわと大きく、濃くなっていく頬のシミ。どうにかならないかしら。

A.目立つシミにアプローチするとっておきの成分を紹介するわ！

この頬のシミが、私の見た目年齢を確実にアップさせていると思うの。

最初は小さくて薄い色だったシミが、徐々に大きく、色が濃くなっていくのは、黙って見ていられないわよね。

シミを隠すために厚化粧になっていくのも嫌で……。

そんな省子さんの毎日のスキンケアに、おススメしたい成分があるの。「コウジ酸」って知ってる？

コウジって、お酒とかお味噌の原料になっている麹のこと？

そう！普段から麹を扱っている酒造りの杜氏（とうじ）の手が白くてきめ細やかなことに着目して麹を研究した結果、麹菌がつくり出す「コウジ酸」という発酵代謝物質に、シミのもととなるメラニンをつくる酵素の働きを抑える作用があることがわかったの。

それって最近のこと？

ううん。40年以上前のことよ。コウジ酸の美白効果について研究を始めたのが1975年。それから長い年月をかけて、皮膚科で効果を実証。1988年には初の医薬部外品の美白有効成分として国の承認を得て、今では、世界中の美白化粧品に配合されているわ。

すごい！効果が期待されているのね。

うん。コウジ酸の効果についてはいろいろと検証されているのだけど、中でもメラニン色素を持つ黒い金魚を、コウジ酸を加えた水で飼育すると、うろこが退色するというのは衝撃的だったわ。

黒い金魚の色が薄くなったのね？

そう。色が薄くなった金魚は、普通の水に戻すと黒に戻るの。しかもその間、ずっと元気。つまり、コウジ酸が細胞などを傷つけることなく、メラニン生成を抑えることがわかったというわけ。

わー。コウジ酸って面白い！ほかにはどんな検証をおこなったのかしら？

ふふふ。まだまだあるわよ。長くなりそうだから、次回のお楽しみに！