dermed style もっと笑顔の日

【モデル・優恵の笑顔日記『明日も笑う所存です。』】 Vol.29「インドと台所と床屋さん。」

インドの手仕事。

インドの生地や手仕事がとても好きです。このサマードレスは、普通ならピンタックの裏側になる面を表にしていて作りが凝っています。裏側を撫でながら「こんなに細かいことを」と溜息が出ます。小さな包みボタンも、襟ぐりとアームホールが狭いのも魅力です。わたしはこの形と柄が気に入って珍しく色違いで購入しました。夏の夜を思わせるグリーンに対して、もう一着は白地に青い柄で夏の朝のような爽やかな雰囲気です。いつかインドを訪れることが叶ったら朝と夜のサマードレスをきっと持って行こうと思います。

グリーンとゴールドの絶妙な色合わせのサマードレスはHOUSE OF LOTUSの一着です。イヤリングは1980年代のものです。

外国のお布巾。

海外でキッチン用品を扱うお店を覗くのは旅の楽しみのひとつです。布巾や鍋つかみが可愛い絵柄や綺麗なチェックの生地で作られていますので、友へのおみやげにも選びます。台所で布巾として使いたくて買うのですが、使い始めると「これはあの時のパリで」と旅の想い出もあり、出し惜しみながらトレイの代わりにテーブルに敷いて使うことの方が多くなりました。今年の初めに友と「ザ・フィンランドデザイン展」を観に行った際にも玉ねぎの柄と野菜の柄の布巾をその日の印に買い求めました。大皿の下に敷くと夕食のテーブルが賑やかになります。

使えば汚れるものですが、取れないシミがついてしまうと何度も洗濯をして、それでも落ちない時にはシミの部分を切って鍋敷などに縫い直します。

母の床屋さん。

中学生になるまで美容院に行ったことがありませんでした。母が家族みんなの髪を切っていたのです。中学2年生だったと思いますが、仲の良かった女の子が美容院に行くと言うので「わたしも美容院に行ってみたい」と母に頼んでお小遣いを貰いました。彼女は可愛いショートカットでした。けれどわたしは、ロングヘアで前髪はまっすぐに眉毛が隠れるくらいの長さに揃えていましたので、行ってはみたものの美容院の良さがわかりませんでした。結局わたしは母の床屋さんに戻り、モデルの仕事を始めるまで美容院へ行くことはありませんでした。母は今も手鏡で合わせ鏡をしながら自分の髪を切っていて、いつでも襟足は綺麗に揃っています。

少し重たくて切れ味の良い鋏を買いました。戴き物の今治謹製至福タオルはとても柔らかくて気持ちが良いので気に入っています。

旅するデルメッド。

40年来の友のお嬢さんの結婚式に呼んで頂いて、久し振りに2泊3日のひとり旅をしました。張り切って旅支度をしまして、デルメッドも日々のものをちゃんと持って行きました。家にいる時よりもゆったりと自分だけの時間を使えますので、明日の為のお手入れも万全です。生まれた時から知っている可愛い可愛い花嫁さんに喜んでもらえますように、みんなと幸せな一日を過ごせますように、と首まで念入りにクリームを塗りました。チャペルでのお式では、まるで物語の中のお姫様と王子様のような新郎新婦にうっとりとして、今思い出しても幸せで微笑んでしまうような時間でした。

左から、洗顔ミニセットプレミアム ローションプレミアム エッセンスプレミアム クリーム No.1アイクリーム毛穴ケア エッセンスホワイトニング スポットクリーム

文と写真・優恵

優恵

ゆえ

モデル・俳優。ティーン誌『mc Sister』の専属として活動を始め、カバーモデルをつとめる。『non-no』『SO-EN』など多くの女性誌、TVコマーシャル、ファッションショーなどで活躍。20代後半からは映画、ドラマに出演し、活動の場を広げる。近年の出演作品に、美玖空トライアル公演「女は女で、女である」(2021・美玖空 脚本/演出)、『秘密のフレグランス』(2021・富田大智 監督)、『Motherhood』(2019・萬野達郎 監督)、『しあわせだったにゃよ』(2019・利重剛 監督)、『午後の悪魔』(2017・中村真夕 監督)、『アイズ』(2015・福田陽平 監督)、『PASSION』(2008・濱口竜介 監督)、インスタシネマ『女図鑑』(2019・美玖空 脚本)などがある。ドラマとファッションとおいしいものと花をこよなく愛する。フォトエッセイ『昼寝の前に』を連載中。https://6ropeway6.com/

撮影・青木和義