モデル・優恵の笑顔日記「明日も笑う所存です。」

ESSAY vol.12

エッセイ

【モデル・優恵の笑顔日記「明日も笑う所存です。」】Vol.12「愛してやまないわたしのアジア。」

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2021.3.17

悠々と横断歩道を渡ります。

薄いシルクの小さな生地がざっと数えても160枚はあるパッチワーク、裏生地には柔らかくて目の細かい麻、全面に伝統工芸品のような刺し子が施されている羽織りものです。秋と冬の素敵に過ごしたい一日に着て出掛けます。中に着ているのは suzuki takayuki のしっかりとした麻のワンピース。てろりとした重みと光沢、石のようなグレーが美しいのです。こんな装いの日には、憧れのブータン王国を旅するように、悠々と横断歩道を渡ります。

手首に巻いているのはグングル、恐らくは足に巻くもの。ヨーガン・レールの石をくり抜いた大きなリングはとても気に入っていて、15年ほど愛用しています。

「ユエ」は「Hué(フエ)」のフランス語読みなのです!

2010年の1月にベトナムを訪れました。3組の老夫婦に同行するという少し変わった旅でした。欲しいものに溢れているベトナムという国で、いくつかの主だった街を巡りながら、わたしは極力買い物をせずに旅をしていました。わたしの「ユエ」という名前は父が付けたものですが、「Hué(フエ)」という街の名前のフランス語読みに由来しています。そのフエという街で滞在したホテルのロビーで、ガラスのショウケースに飾られていた石の彫刻のペンケースを、30歳年上の友におみやげに買い求めました。「こんなに綺麗なものがあるのね」と、とても気に入ってくれた友はその年に他界してしまい、ペンケースはわたしのもとに戻って来ました。

友と、旅と、わたしにとって大切なものを収めた思い出の品となりました。

「着物を着ているおばあちゃん」になりたい、と思っています。

小母(おば)の若い頃の着物がわたしのもとへ。紬の着物ももちろんですが、普段着の羽織と帯を揃いで仕立てていた小母のおしゃれに感心しました。わたしも30代半ばくらいまでは「着物で暮らす人」になりたいと思っていたので、呉服屋さんを回って少しずつ小物を集めたり、アンティークの着物を扱うお店で年代物の織りや刺繍を見て溜息をついたりしていました。今でもお祝いごとの席には「着物で参ります」と思っていますが、やはり日々の着物に憧れます。19歳の頃にお仕事で呼んで頂いたのがきっかけでそちらの着付け教室に2年通って、自分でお教室を開けるお免状と看板を頂いたのですが、宝の持ちぐされとはこのこと。あの頃は毎週着物を着ていたのに。せっかくの小母の着物、めんどうがらずに、これから楽しもうと思います。

羽織の紐と細い平組の帯締めは祖母のものでした。

祈るような気持ちで。

マスクのせいなのか、胃腸が弱いせいなのか、はたまた年齢のせいなのか、きっとどれもそうなのだと思うのですが、肌についての悩みは絶えません。良かれと思ってやっていたことが、実はわたしの肌質には向いていなかった、ということもありました。近頃、熱心に使っているのは「毛穴ケア エッセンス」と「アイクリーム」です。つい「ここのあたりをお願いしますよ」という気持ちが指先にこもってしまいます。自分を構うこと、自分で自分に言い聞かせることが、大切なのかも知れませんね。

「美肌のスペシャルケア」のシリーズ(毛穴ケアエッセンスアイクリーム)のパッケージの色が好きです。

優恵

ゆえ

モデル・俳優。ティーン誌『mc Sister』の専属として活動を始め、カバーモデルをつとめる。『non-no』『SO-EN』など多くの女性誌、TVコマーシャル、ファッションショーなどで活躍。20代後半からは映画、ドラマに出演し、活動の場を広げる。近年の出演作品に、美玖空トライアル公演「女は女で、女である」(2021・美玖空 脚本/演出)、『秘密のフレグランス』(2021・富田大智 監督)、『Motherhood』(2019・萬野達郎 監督)、『しあわせだったにゃよ』(2019・利重剛 監督)、『午後の悪魔』(2017・中村真夕 監督)、『アイズ』(2015・福田陽平 監督)、『PASSION』(2008・濱口竜介 監督)、インスタシネマ『女図鑑』(2019・美玖空 脚本)などがある。ドラマとファッションとおいしいものと花をこよなく愛する。フォトエッセイ『昼寝の前に』を連載中。https://6ropeway6.com/

撮影・青木和義

文と写真・優恵