メンテナンスごはん

【メンテナンスごはん】いちごのババロア風ゼリー いちごの冷菓は乳製品とかためるだけ、がおいしい!

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2022.3.9

毎年5月くらいまで、いちごの値段が手頃になります。
季節も暖かくなってきますから、いちごの冷菓はいかがでしょうか。
かき氷やアイスキャンディーだと、気候的にちょっと冷え過ぎますが、ゼリーならお口に心地よい冷たさです。
生クリームや牛乳を使って、懐かしいババロア風に仕立てました。
本来ババロアは、卵で作ったカスタードクリームがベースになりますが、それを省いて生クリームのとろみを利用して、ババロアの弾力のあるプルンとした舌触りを再現しています。
卵が入らないので、さらにいちごの味わいが際立ちます。

食材はこちらです。

材料(約500ml容量のゼリー型1台分)

【A】
いちご150g
砂糖50g
レモン果汁大さじ1
【B】
生クリーム170ml
牛乳160ml
粉ゼラチン10g
生クリーム(飾り用)30ml

◎生クリームは1パック(200ml)を使い切る分量です。
乳脂肪分45%で作っていますが、30%で作るとアッサリ味になり、それもおいしい。

●さあ、作ってみましょう(調理時間:30分)。

1 鍋にBの材料をそそぎ、沸騰寸前まで温めたら、火から下ろす。
粉ゼラチンをふり入れる(画像)。

2 ゴムべらや木べらでは混ざりにくく、ダマが出来そうなときは、泡立て器でかき混ぜるとよい(画像)。
鍋底を冷やし、ときどきかき混ぜて常温に冷ます。

3 ゼラチン液を冷やしている間にいちごピュレを作る。
いちごはヘタを取り、乱切りにする。
Aの材料をゴムべらでよく混ぜて、いちごから汁気が出てきたら、ミキサーで撹拌してなめらかな状態にする(画像)。

◎ミキサーがないときは、マッシャーなどでつぶしてもいい。

4 常温にした2に3をそそぎ、よく混ぜる。

5 水でさっと濡らした型をトレーにのせる。
4のゼリー液を型に流す(画像)。
ラップフィルムで覆い、冷蔵庫で半日冷やしてかためる。

◎型抜きの方法
ぬるま湯に型を浸けて、ゼリーをゆるめる。
ナイフの刃先などを型とゼリーの間に差し込み、空気を入れたらお皿にひっくり返す。
 

6 残しておいた生クリーム30mlをとろりとするくらい泡立てゼリーに流す。
お好みでいちごを添える。

切り分けてお皿に取ったところ。
いちごフレーバーは春の味。
ババロア風のプルンとした口当たりをお楽しみください。

ちょっとひと言

いちごは抗酸化成分が多く含まれている果物。
天然抗生物質のケルセチンや活性酸素を抑制するアントシアニンなどが含まれ、アンチエイジング効果も期待されます。
ビタミンCも豊富で、いちごを5~6粒食べれば1日の摂取量になります。
いちごは冷凍保存しても栄養価がほぼ変わらないので、まとめ買いもおすすめです。

福田 里香(ふくだ・りか)
お菓子&料理研究家

1962年生まれ。武蔵野美術大学卒業。果物の専門店・新宿高野に勤めたのち、独立。漫画への造詣が深く、作品に登場するフード(食べ物)表現を考察した『ゴロツキはいつも食卓を襲う フード理論とステレオタイプフード50』(太田出版)は注目を集めた。フルーツを使った独創的なスイーツや料理にも定評があり、雑誌でフードコラムを担当するほか、『新しいサラダ』(KADOKAWA)、『いちじく好きのためのレシピ』(文化出版局)など著書多数。民芸にも詳しく『民芸お菓子』(エイ出版)がある。
Instagram @riccafukuda

撮影・青木和義

料理作成、写真と文・福田里香