dermed style もっと笑顔の日

【メンテナンスごはん】きび糖のレーズン蒸しパン

あたたかい粉菓子が食べたくなる季節。
家にある材料でさっと簡単に作れるおやつの代表が蒸しパンです。
とはいえ、蒸しパンも作ってみると奥深い。
コンロの火加減が、強火か中火かでも蒸し上がりが違いますし、生地に卵を入れるのか、それとも入れないのかでも味わいが違います。
わたしはシンプルに卵なしの生地で、バックリ割れた蒸し上がりが好きです。
生地にはきび糖を控えめに入れて、レーズンを混ぜることで甘さを補います。
湯気はご馳走、とよく言いますが蒸しパンの湯気はまさにそう。

食材はこちらです。
さあ、作ってみましょう(調理時間30分)。
大きく1個にしましたが、直径5cm程度のカップケーキ(プリン)型なら4個で出来る分量です。

【材料】(作りやすい分量)

【A】
薄力粉130g
きび糖45g
ベーキングパウダー6g
レーズン20g
牛乳100g
植物油8g

下準備:鍋にたっぷりの水を入れ、蒸籠(蒸し器)をのせ、火にかける。

レーズンは生地のふくらみを邪魔しないよう粗く刻む。
油は米油、なたね油などクセのないものがおすすめ。

型は直径12~15cm程度の金属製のザルを代用してもいい。
ザルにクッキングペーパーを敷くだけでOK。

ボウルにAを合わせて、ふるい入れる。

牛乳とレーズンを加えて、ゴムべらでさっくり混ぜる。
ざっと混ざったら大丈夫。
混ぜすぎないのがコツです。

植物油を加えて、さっくり混ぜる。

用意したザルの型に入れる。

充分蒸気の上がった蒸籠(蒸し器)に生地を入れ、すぐにふたする。
強めの中火で20分蒸す。
生地がしぼむので、最初の15分はふたを開けないこと。
バックリ割れていたら上出来です。
熱い湯気に気をつけて、取り出します。

熱々を切り分けたら、お茶と一緒におやつタイム。
粉菓子をお茶で流し込むって口福ですね。
弾力のあるふわふわ感は他にはない、蒸し菓子特有のおいしさだと思います。
きび糖はカリウムやカルシウムといったミネラル成分を多く含む甘味です。
低脂肪でコレステロールゼロのレーズンには、脳や神経組織のエネルギー源となるぶどう糖と果糖が多く含まれています。

福田 里香(ふくだ・りか)
お菓子&料理研究家

1962年生まれ。武蔵野美術大学卒業。果物の専門店・新宿高野に勤めたのち、独立。漫画への造詣が深く、作品に登場するフード(食べ物)表現を考察した『ゴロツキはいつも食卓を襲う フード理論とステレオタイプフード50』(太田出版)は注目を集めた。フルーツを使った独創的なスイーツや料理にも定評があり、雑誌でフードコラムを担当するほか、『新しいサラダ』(KADOKAWA)、『いちじく好きのためのレシピ』(文化出版局)など著書多数。民芸にも詳しく『民芸お菓子』(エイ出版)がある。
Instagram @riccafukuda

撮影・青木和義

料理作成、写真と文・福田里香