とろりとした食感にホッと癒される、“食べる”スープ。具材の鶏肉、卵、雑穀には、安眠効果が期待できるトリプトファンやGABAといった成分も豊富なんです。しかもしっかり食べごたえがありながら、胃にやさしいのもポイント。夕食が遅くなってしまった日にもうれしいメニューです。レモンの酸味がほどよくきいていて、これからの季節にぴったり!
材料(2人分)
鶏むね肉 | 1/2枚(100g) |
卵 | 2個 |
セロリ(茎) | 1/3本 |
レモン果汁 | 大さじ2 |
雑穀ごはん | 大さじ4 |
オリーブオイル | 小さじ1 |
鶏がらスープ | 500ml |
塩 | 小さじ1/6 |
黒こしょう | 適量 |
セロリ(葉) | 適量 |
作り方
- セロリの茎はみじん切りにし、オリーブオイルを引いた鍋で炒める。しんなりしたら鶏がらスープ、鶏むね肉、雑穀ごはんを加え、煮立ったら弱火にして15分ほど煮る。
- 1を一旦火からおろして、粗熱がとれるまで冷ます。その間に鶏肉だけ取り出して、皮を除き、繊維に沿って割いておく。
- ボウルに卵を溶き、レモン果汁を入れよく混ぜる。
- 鶏肉を取り出し冷ましておいた2から、スープをおたま1杯分だけ取りだし、3に加え混ぜる。
- 4を2の鍋に注いで混ぜる。再びごく弱火にかけ、とろみがついてきたら塩で味を調えて火を止める。器に盛って鶏肉をのせ、セロリ葉、黒こしょうを散らす。好みでレモンを添えても。
ここがポイント
ポイント1 “眠りを誘う”さまざまな成分がたっぷり!
今回のスープに使った具材には、ぐっすり眠るための手助けをしてくれる成分がたくさん! 鶏肉と卵には睡眠に深く関わるホルモン、セロトニンの材料となる必須アミノ酸のトリプトファン、雑穀にはストレスをやわらげるアミノ酸のGABA(ギャバ)。さらにセロリにはリラックス効果をもたらす、アピインという香り成分が含まれています。
ポイント2 雑穀のプチプチ感も楽しめる!
雑穀のプチプチした食感が楽しめるのもおいしさのポイント。雑穀は煮込んでも白米のようにとろとろに溶けず、粒が残るために食べごたえもあり、お腹も満足。
ポイント3 “おたま一杯”の手間でなめらかに。
ボウルで卵液にレモン果汁を合わせてとろみを出したら、まずは粗熱がとれる程度に冷ました鶏がらスープをおたま1杯分だけ加えて混ぜ、なめらかになってから鍋のスープに加えます。この“おたま一杯分”の手間がとろりとしたやさしい食感のコツなんです。
ポイント4 弱火で煮込んでさらになめらかに。
鶏がらスープに卵液を移したら、あとは煮立たせないこと。弱火にしておたまなどでかきまぜるのが◎。
玄米や発芽玄米でアレンジ!
今回、具材に使った鶏肉はふっくらと仕上げるために、塊のままじっくり15分煮込んでいます。とはいえ時間がないときは、代わりに市販のサラダチキンを使ってもOK。「白いごはんが残っていたらそれで作るのもおいしいですが、“眠りに誘う”効果を考えたらやはりGABAが豊富なものを。雑穀以外なら、玄米や発芽玄米がおすすめです」(美才治真澄さん)
美才治 真澄
びさいじ ますみ
フードコーディネーター・管理栄養士
ライフスタイル誌などへのメニューの提案、栄養相談、料理教室、オーダーメイドケータリングなどを中心に活動。女子栄養大学生涯学習講師。
料理作成・美才治真澄 撮影・小出和弘 ライター・小沢緑子