リサ・ラーソンといえば、ちょっとおとぼけ顔の猫やライオンのキャラクターで知られる、スウェーデンの陶芸家。そしてこの花瓶は、1990年代に誕生したワードローブシリーズの「ベース ベスト」という名の花瓶。
ネックラインに花のモチーフがあしらわれていて、さりげなく立体的なデザインになっている。
この花瓶に出合うまで、「主役は花で、あくまでも花瓶はそれを引き立てるもの」だと思っていた。でも、花瓶が持つ個性によって、想像以上に花の別の表情をひき出すこともあるのだということを気づかせてくれたのが、この花瓶だ。 これに花を活けると、そのまわりの空間が“ほわん”とやわらかい雰囲気になる。そして私の中では、だんだん花よりもこの花瓶のほうが愛しくなって、花瓶が寂しくないように、花を調達するようにさえなっているのである。
デルスタ編集部・キャット
空とか葉っぱとか匂いとかで季節を感じると、旬の食べものとそれに合うお酒のことばかり考えてしまう。そんな煩悩を少しでも戒めるべく、室礼のお教室で季節や旬の意味をお勉強中。